お墓の形状
墓石の形状は、一般的な形状として和型墓石・洋型墓石・デザイン墓石の三種類があります。
近年では、墓苑・霊園ごとの墓地タイプに合わせた新しい墓石のカタチも増えてきています。
和型墓石
和型の墓石は、仏舎利塔(お釈迦様の遺骨を納めたもの)や五輪塔を簡略化したものです。
洗練された格式高い雰囲気のある和型墓石は現在も人気が高く、多くの方が建てています。
最近では、墓石の色は一般的な黒や白の他にグリーン系やダークグレーなど、様々な色のものを使用する方もいらっしゃいます。
洋型墓石
洋型墓石は、和型墓石と比べ幅が広く、高さは低く作られるため安定感があり、視界が開けるため明るい雰囲気を感じるのが特徴です。
最近では、寺院でも洋型の墓石を見かけることがありますが、やはり民営の霊園で建てる方が多く、墓石に刻む文字も好きな言葉を刻み、工夫される方も多いです。
洋型墓石は和型墓石と並んで人気を集めており、特に首都圏では新たに造られる墓石の三割から四割がこの型だといわれています。
デザイン墓石
デザイン墓石とは、自由な発想でデザインされた墓石のことです。
自分の好きな個性的なカタチにしたい方や自分の想いを表現したい方に人気の墓石です。
近年では、ライフスタイルや価値観の多様化によって洋型とは違う、個性を前面に押し出したモニュメントのような墓石も多く目にするようになってきました。
ウォールモニュメント型
省スペースで建墓でき、使用する墓石の容量も少なく済むので、一般的なお墓よりも安価に価格を設定できるケースが多いです。
しかし、彫刻などを施せるスペースは限られてくるので、やや自由度は低い傾向にあります。
墓所装飾品
装飾品の一つ一つには意味と役割が込められています。
そして想い想いをカタチにした彫刻とお墓と装飾品の全てが一つになってお墓全体の風格をつくり、先祖をお守りする墓所としてふさわしい装いを形成します。
1)塔婆立
塔婆(とうば)とは、五輪塔を簡略化したもので、お墓の後ろや脇に置かれている仏名が書かれた木製の板のことを指し、塔婆立(とうばたて)はその塔婆を立てるための器具のことをいいます。
2)香炉
香炉とは、線香お供えするところです。くり抜いた部分に寝かせて置きます。線香を立てるタイプのものは香立(こうたて)といいます。
3)墓誌
墓誌とは、お墓に埋葬されている方の没年月日や戒名・俗名・年齢など、略歴を記した石版のことです。最近では付属している場合が多くみられます。
一般的な大きさのもので、片面に10名弱くらいの内容が彫刻されます。
墓誌がない場合の戒名彫刻は、墓石側面や墓石後ろ面に彫刻することが多いです。
4)角型灯篭
お墓に建てる灯篭を墓前灯篭といい、お墓に眠るかたを供養するために使うものです。
あの世でご先祖様や故人が道に迷ってしまわないようにする道灯りの役割と、暗闇を明るく照らして邪気を払う役割があると言われています。
現在では実際に火を灯すことはありません。
一般的に角型灯篭は神式で用いられることが多いとされています。
5)丸型灯篭
仏式では丸型灯篭が用いられることが多いとされています。
しかし、どちらかでは無ければならないという決まりがあるわけではないため、当墓苑においても両形式が見受けられます。
6)名刺受け
名刺受けとは、お墓参りに来られた方がポストのように名刺を投函し、保管するところです。
施主様などがその場に立ち会わなくとも、どなたがお墓参りに来たかが分かるのが利点です。